オウンドメディアの運営はウェブマーケティングの基本的な手法の1つです。オウンドメディア運営の目的は、情報発信を通してブランディングや集客を図ることです。しかし、ウェブマーケティングに関するノウハウを持たない企業は、オウンドメディアの制作や運営に関する疑問や不安を多く抱えているでしょう。ここでは、オウンドメディアの運営に必要な準備とサイト制作について解説します。
オウンドメディア成功の鍵は綿密な準備にあり!
オウンドメディアを成功させるには入念な準備が必要不可欠です。オウンドメディア制作の準備として最初に着手したいのが、メディアを作る目的の設定です。これがはっきりしないと、メディア運営のゴールがわからないままコンテンツを作ることになるので、一貫性のないメディアになってしまう可能性があります。
オウンドメディア運営の目的は主に4つに分けられます。1つ目が企業や商品の認知度アップです。オウンドメディアを使って検索ユーザーに役立つ情報を提供すれば、わざわざ企業や商品の紹介サイトを訪れてくれる人以外にも、自社の存在や商品をアピールできます。2つ目の目的が新しい見込み客の獲得です。これを達成するには、コンテンツ内に問い合わせや会員登録のリンクを設置します。
3つ目の目的が商品やサービスの購入です。オウンドメディアで役立つ情報を発信すれば、その情報を必要とする検索ユーザーが集まります。検索ユーザーは問題解決への意欲が高いため、提供する情報のなかに商品紹介を入れることで、効率よく購入につなげることができます。4つ目の目的は人材の採用です。これを達成するには、実際に自社で働く人の声や職場環境を紹介するのが有効です。これら4つの目的のなかから、自社にとって重要なものを選びましょう。
メディア運営の目的が決まったら、次は集客を行う媒体を決めます。媒体によってメディア運営の戦略は変わるので、サイト制作をはじめる前に決めておくのが肝心です。ウェブメディアの場合、検索もしくはSNSからアクセスを集めることがほとんどです。検索からアクセスを集めるなら、SEO対策に重点を置いてメディアを運営します。SEOとは「検索エンジン最適化」を意味する言葉で、Google検索での上位表示を狙う手法のことです。SNSからアクセスを集める場合には、世の中のトレンドを意識したコンテンツ制作が重要です。SNSは古い記事にアクセスが集まりにくいので、常に新しいコンテンツを追加する必要があります。
メディア運営の目的と媒体が決まったら、最後にメディアの運用を外注するか自社で行うかを決めます。自社でメディアを運用するメリットは、コストが低く抑えられることです。場合によってはコストゼロでの運用も可能です。しかし自社でのメディア運用には、高品質のメディア作りが難しいというデメリットがあります。メディアの運用を外注するメリットは、品質が高く成果につながりやすいメディアが作れることです。しかしその分高いコストがかかってしまうのが難点です。運用業務の一部だけを外注することもできるので、自社の懐具合と求めるメディア像を考慮したうえで、外注するか否かや外注する範囲を決めると良いでしょう。
外注?それとも自社?サイト制作の方法とその特徴
オウンドメディア運営の準備が整ったら、次はサイト制作のステップに進みましょう。サイト制作に関しても、メディア運用と同じように自社で行う方法と外注する方法の2つがあります。サイト制作の知識やノウハウがない企業には外注が適しています。外注すると35~50万円程度の初期費用がかかりますが、自社用にカスタマイズされたデザインのサイトを作れるのがメリットです。サイト制作会社を選ぶ際には、これまでの実績や料金、自社が活躍する業界への理解度などを確認すると良いでしょう。
自社でサイト制作を行う方法は、WordPressに代表されるブログ運営ツールを使う方法と、エンジニアやデザイナーを新しく採用して行う方法の2つに分けられます。
ツールを使う方法のメリットは低価格でサイトが作れることです。WordPressなどでテンプレートを購入する場合でも、1.5~3万円でサイトが作れてしまいます。WordPressはデザインが豊富で拡張性も高いので、低価格である程度独自性のあるサイトを作りたい企業に適したツールです。一方、サイト制作ができるエンジニアやデザイナーを採用すると、ツールを活用するよりもコストがかかってしまいます。しかし専門スタッフの雇用には、ツールでは実現できないアイデアが採用できたり、外注よりも迅速にサイトの修正ができたりするメリットがあります。
知識やノウハウがなければ思い切って外注しよう!
サイトを作ったらあとはどんどんコンテンツを作成していきます。また、メディアをより成果を生むサイトに成長させるには、定期的に直帰率やコンバージョン率などのデータを分析して修正をかけることも必要です。これらの作業には、サイトの制作や運用と同様にウェブマーケティングに関する知識とノウハウが必要です。もしこれらに自信がないのであれば、ウェブマーケティングを専門に行う企業への外注も視野に入れましょう。