オフセット印刷機のメンテナンスで経費削減

オフセット印刷機のメンテナンスで経費削減

今回は、少しマニアックなお話です。一般向けの情報ではなく、オペレーター向けの情報になりますが、オフセット印刷機のことが少し分かると思いますので、興味があるかたは、是非読んでみてください。

オフセット印刷機で安定した印刷物を刷るには?

印刷物をお客様に提供するには、常に安定した印刷物を刷らないといけません。安定した印刷というのは、いつものように、紙を積んで、いつものようにインキをだして、いつものようにボタンを押して、いつものような印刷物が仕上がる状態を常に出来るかが、非常に大事になるということです。

逆に不安定な印刷というのは、いつものように操作して印刷していて、印刷のインキがきれいに印刷されないとか、紙がすぐ詰まるとか、トラブルが発生して、その都度問題を解決しないとならなくなる状態です。

そのようなトラブルを回避するためのメンテナンスが必要!!

オフセット印刷では、安定した印刷をするために常にメンテナンスをしておかなければなりません。多分、他の機会に比べて、メンテナンスを沢山しないといけない機会の部類になると思います。

オフセット印刷のメンテナンスの宿命

オフセット印刷が他の機会よりメンテナンスが必要である最大の理由は、ゴムローラーを沢山使用しているからです。

更に、ゴムに直接 水・インキ・洗浄液を使うので、ゴムローラーを使用する他の折り機だとか、ミシン機などより、劣化が激しいことが最大の理由です。

ですので、メーカー推奨のローラー巻き替え頻度は、半年から1年くらいで、給水ローラーは3か月から半年位だと思います。

ローラーゴムの巻き替えに4色機のうち1色分したとします。菊版の印刷機でしたら、大体10万円位かかります。それを半年ないし1年やっていたら、相当の経費がかかってしまいます。

4色分のローラーの巻き替えで合計40万円です。年間40万円の経費はきついですし、実は、ある方法で出来るだけその寿命を延ばすことが出来るのです。また、給水ローラーは柔らかく、特殊な加工したごむですので、別途に金額がかかります。

ゴムの性質を少し理解しておく。

交換時期を迎えたゴムローラーとは、そもそもどういう状態か、簡単にいうと弾力がなくなった状態になったときです。弾力がなくなると、遊び部分がなくなるので、安定した印刷物を刷るには、許容範囲が狭くなります。ですので、完ぺきな水管理と完ぺきなローラー調整(ニップ幅)が必要になってきますし、最終的には、何やってもうまく印刷できない状態になります。

そのような状態の印刷機では、納期も守れなくなるし、いい製品が出来なくなります。

ゴムは弾力があってこそ本来の特性を発揮している。

専門的なゴムの知識は、別に必要ないですが、ゴムは弾力が大切だということを理解しておいてください。決して、見た目がきれいなゴムがいいとは限らないです。

印刷機のメンテナンスするうえで陥りやすい間違った考え

ゴムは弾力性が大事ということを理解していただいたと思います。

そこでメンテナンスするうえ注意してほしいのは、印刷機のローラーは、常にインキまみれになりますので、赤のインキを使えば、ローラーはほんのり赤色になりますし、黒だったらほんのり黒色になります。また藍色などは、非常に頑固でローラーに色が付きやすいです。(なぜかわかりません 知っている人教えてください)

心理上どうしても、その残った色をきれいに落とそうとしちゃいがちです。もちろん、白インキや減感インキ(伝票に使う特殊インキ)・黄色などの薄い色を使うときは、前のインキの影響を受けないようにしっかり洗いますが、基本、4色カラーで印刷する場合、1ユニットから、黒・シアン・マゼンタ・イエローと決まっていますので、基本、ある程度ローラー洗浄されていたら、さほど気にする必要がないです。

ゴムローラーをやたら綺麗にすることゴムローラーの寿命を減らす

ゴムローラーを洗浄するには、洗浄液を使います。洗浄液は、実は、ゴムの弾力性をなくす作用があります。単純に考えても、印刷機に装着してない予備のゴムローラーと装着したゴムローラーでは、弾力の寿命全然ちがいますよね?それは、印刷機に装着することによって、摩擦・水・洗浄液・インキなどの原因で寿命を減らしているからです。

ですので、まず、洗浄液を沢山使わないことです。水に関しては、製品に作用されるので、あきらめます。摩擦に関しては、常に許容範囲内のニップ幅を調整しておくことです。

強力洗浄液は、使う必要は全くありません

よく、材料屋さんが、進めてくる色変えようの洗浄液やかの有名なジクロロメタン系の洗浄液(今は使っているところないと思いますが)など、非常にゴムにとって寿命を短くしますので、ごく普通の洗浄液で十分ですので、すぐに強力洗浄液の仕様は、なるべく控えるようにしたほうが、ローラーの寿命が長くなります。

ローラーの見た目が汚くても、ある程度綺麗になっていたら問題はありません。それよりも弾力性を保たせるほうが重要なのです。(極端に思わないで下さいインキの洗浄もじゅうようですが、あまりに綺麗にしすぎると寿命はすごく短くなってしまいます)

給水ローラーの種類と洗浄液で劇的に寿命が変わります。

給水ローラーでは、我が社では、テクノローラーさんから売られている、ウエストランドというローラーを使用してます。実際、通常のローラーの巻き替え価格より1.5から2倍の価格ですが、寿命は、3倍以上の長く使用しています。

使用する洗浄液は、透明タイプのものではなく、エマルジョンタイプの乳白色のものを使用しています。種類によって違うと思いますが、透明タイプのものは、凄くきれいに落ちますが、寿命を非常に短くします。最短で一か月でゴムが駄目になりました。

どの洗浄液がゴムにとって駄目なのか見分ける方法

見分け方は、簡単です。ゴムに直接、洗浄液を垂らしてみてください。もし、ゴムが膨れ上がったら、その洗浄液は、非常に強い洗浄液です。ゴムにとっても悪いので、使用は、やめることをお勧めします。

我が社の洗浄方法

有機溶剤系の洗浄液は一切使っていません。

インキローラーは、石油系の洗浄在、透明タイプのもと、エマルジョンタイプのものを使います。まず、自動洗浄で透明タイプの洗浄液できれいにして、エマルジョンタイプのものをつかって、紙粉などをとる目的で軽く洗浄して終了です。

ブランケット用の洗浄液は、絶対にインキローラーに使用しないほうがいいです。用途が違うので、トラブルのもとになります。

給水ローラーは、先ほど言ったようにエマルジョンタイプのものを使用します。汚れがあまりとれませんが、気にしないで下さい。(ここ重要)全然長持ちします。

色変え時の洗浄方法は、なるべくコンパウンドが入っていない機会の空回し用の添加剤を使用します。(細かい粒子が入っているもの)

お勧めは、イージーストリートですね。これを10分ほど機会を回して、その後、透明タイプの洗浄液とエマルジョンタイプの洗浄液を交互に使って洗浄し、この作業を2.回繰り返します。強力洗浄液を使わないので、時間はかかりますが、ゴムローラーの寿命を考慮して、そのようにしています。

まとめ

見た目が汚れていても、気にしないこと!!

強力洗浄液は、使用しない。ゴムに洗浄液をかけてみて、ゴムが膨らむようなものは、なるべく使用しないこと。

有機溶剤と石油系の溶剤は、ほとんど同じ感覚で使用できる。

コンパウンドが入っている添加剤はなるべく使わない。(付着したカルシウムを除去するときは使用します。)

ブランケット専用の洗浄剤は、ローラーに使用しない。

これらを踏まえてメンテナンスを考えるっと、ローラーの寿命がはるかに延びます。ローラーの寿命が延びると、ローラー調整も早く終わりますし、経費削減につながります。

また、強い洗浄液は健康にもよくありませんので、汚れをきにするより、ゴムの弾力を気にするように心がけるようにしましょう。

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