印刷物を依頼するとき、よくあるトラブルは?ズバリ色です。

印刷物を依頼するとき、よくあるトラブルは?ズバリ色です。

印刷の営業をしていて、一番気を遣うのが色の説明をするときです。

お客さんの中でこれから、印刷物を依頼したいと考えている人は、是非これを読んでいただきたいと思います。

お客さんが満足した印刷物を提供したいという思いがどこの印刷屋さんも思っていることです。ですので、お客さんの中で印刷物の色の仕組みを少しでも理解していただけたら  印刷屋さんもお客さんもスムーズに仕事が出来るかと思います。スムーズに仕事が出来るということは、結果いいものを作ることが出来ます。

また、お客さんが印刷物の色の仕組みを知っていれば、印刷屋さんも一目置くようになり、下手な説明でごまかせなくなります。

満足できるいい印刷物を制作するために、印刷物の色の特徴を理解していただけたらと思います。

まず、印刷物が出来るまでの流れを理解する。

仮に、アイスクリームのポスターを作るとします。それが、印刷物になるまでの流れを説明いたします。

①アイスクリームを用意してデジタルカメラで撮影する。

②撮影したデーターを基に、パソコンでデザインをする。

③お客さんに出来た原稿を見てもらう(校正)その時、オンデマンド出力機(業務用プリンター)で出力した原稿をお客さんに見てもらう

④お客さんに原稿確認してもらいオッケーが出たら 作成したデザインをCTP(オフセット印刷用の版を作る機械)から版を出力する。

⑤オフセット印刷機で出力した版を使って印刷する。

⑤完成

この一連の流れで、トラブルの原因は、①②③と④番です。

①番の写真撮影した時点で、本物の色ではなくなってします。

②番パソコンの画面もメーカーや種類によって色の出方が違うので、デザインナーの使っている画面とお客さん・印刷屋の画面では、色が変わってします。

そんな中で一番トラブルのが③と④です。

③番の原稿出力に使った機械は、プリンターで出力しています。④番は、オフセット印刷機で印刷しています。この機械の差が、色の違いを生み出し、原稿と違う色になってしまいます。そこが、トラブルの原因なのです。お客さんは、校正用の原稿を基準に色を見るので、本物と色を比較するよりか、原稿で比較することが多いいのです。

そもそも プリンターとオフセットでは、塗料が違う

単純に考えても、プリンターとオフセットの塗料の種類が違いますし、印刷製法もまったく異なります。色が同じに出ることは、構造上不可能だということを理解することです。例えるなら、うどん粉で蕎麦を作るようなものです。

もちろん、印刷会社側も、その問題を出来るだけ解決するために、プロファイリングというものをします。

プロファイリングとは

まず、オフセット印刷で、カラーチャート(いろんな種類・濃度の色がずらっと並んでいるもの)を印刷します。

その印刷物(色濃度計で数値化しておく)を基準に、今度は、プリンターの色の設定値を変えて、オフセット印刷で刷った印刷の色と合わせていきます。

こうすることによって、プリンターの色とオフセットの色と可能限り合わせていく事をしています。

しかし、そもそもプリンターとオフセットは構造が違うので、完ぺきには合わないのです。

例えるなら、ヒラメかカレイかみたいなものです。

プリンターの色の傾向とオフセットの色の傾向

では、プリンターとオフセットの色では、どのように違うのか、ある程度傾向があります。

プリンターは、鮮やかでくっきり色が出ます。見た目も派手な感じになります。

オフセットは、多少色が沈みますし、若干薄くなる傾向です。

私の意見ですが、プリンターの色は、鮮やかなのですが落ち着いた色が出にくいので、ぱっと見よく見えるのですが、高級感がないように思われます。これは、安い家庭用の印刷機になればなるほど、鮮やかさが増す感じがします。鮮やかなのですが、高級感がない傾向です。(あくまでも私の意見です。)

オフセット印刷は、グラデーションもきれいに印刷されますし、グレーの再現性は、安定してます。それゆえ、色が少し沈む傾向にあるのですが、実際は、オフセット印刷の方が、高級感があるように見えます。

校正するときの心構え

お客さんの立場からお話しますと校正時には、色を気にしてはいけないです。校正用の原稿と完成品の原稿は、必ず色が変わってしまうということを理解しておけば、スムーズに仕事が進みます。

しかし、緑だったのが青になることは絶対にないので、緑の文字を青に変えてほしいとか、そういう要望はもちろんいいと思いますが、緑色をもう少し優しい緑に変えてほしいとか、青をこの写真の青にしてほしいとかという要望は、不可能だと思ってください。

理想の色を追求するためには!!

理想の色を追求することが可能なのかというと、かなりのとこまでは、追求できます。

しかし、それにはコストがかかります。

一流ブランドなどでは、必ず本機色校正というのをやっています。

どういうことかというと、プリンターで原稿を出力するのでなく、機械を合わせてオフセットで原稿を出すやり方です。

これには、コストがかなりかかります。色校正だけで1万以上はかかりますし、そもそも、そこまで色にこだわる印刷物を制作するには、それなりの写真が欲しくなるので、腕のいいプロのカメラマンに撮影を依頼しなければなりません。

昔は、色校正は本機構成が当たり前でしたが、今では、プリンターの性能がよくなり、プリンターで出力するのが当たりまえになっています。

プリンタ‐の利点は、やはりコストがかからないことです。

どうしても、こだわりの色を出したい場合は、それなりのコストがかかることを覚悟しておいたほうがいいです。

まとめ

プリンターとオフセット印刷では、色の出方が違う!!

プリンター同士でも、種類によって違います。

デザインする画面でも、種類によって変わってしまう。

このような理由で、完ぺきに色を合わせるのは、ほぼ不可能である。

色は、とても奥深い世界です。こだわり始めると抜け道がありません。まず、印刷物の色の傾向を理解することによって、スムーズに印刷を依頼できるようにすれば、結果満足できる印刷物が出来ます。

コストとこだわりを天秤にかけてみて、どちらが得かを考えると、優先するべき事柄が見えてくると思います。

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