ホームページやサイトを作ったけど、どうやって運用していったらいいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。ここではサイト運営には必要不可欠なアクセス解析について、必要な理由とアクセス解析を行うと分かる具体的なことについて紹介します。
目次
アクセス解析とは
アクセス解析とは、ホームページの記事にどんな人が見に来てくれたのか、ユーザーの行動をチェックしてサイトの現状を把握し、改善点を見出していくことです。結果が数字として表されるので、数字を元に仮説を立てて検証していきます。
例えば、訪問者が多いページと少ないページでは、必ず理由があるはずですし、検索上位に表示されていないのに、アクセス数が多いというケースも多々あります。アクセス解析では数字を見て比較し、軌道修正していくのに役立ちます。
アクセス解析が必要な理由
アクセス解析は、作ったページがどのような人に見てもらい、次のどのような行動をとったかが分かる重要なヒントとなります。
サイトのモニタリングを行い、問題点の発見と改善を行うのに有効です。ホームページやWebサイトは作ると形ができるので、達成感がありますが、作った後に更新や修正しないと当初の目的を達成することはできません。
皆さんが利用するスーパーを例にして考えてみましょう。
新しくスーパーをオープンした場合、最初は目新しいので、買い物客が多く来店します。しかし、新しいというだけではお客様は定着しません。目玉商品を作る他、チラシにポイントカード、目立つようなPOPを制作する他、SNSでお得な情報を配信する他、店内を清潔に保つなど、日々お客様に来てもらう努力をしています。
Webサイトも公開しただけでは、ユーザーは定着しないので、アクセス解析を通して問題点を見出して修正していくのです。
サイトの状況把握
記事は公開した後のモニタリングが非常に重要です。検索から入って、そのページだけで離れていってしまったのか、それとも2記事、3記事と読んでもらえたのかで、サイト全体の評価にも関わるためです。
例えば、記事の途中で離脱してしまったとしたら、その記事は検索した意図と違ったかもしれませんし、ユーザーの満足度が得られなかったものかもしれません。
最初に設定したユーザーにアプローチができ、なおかつ、想定する流れに沿って読み進められているのか、そしてゴールとなる目標設定に達しているのか日々モニタリングが必要です。
改善点の発見
アクセス解析ではどのページから読まれて、どのページで離脱したかなど、サイトの改善点が発見できます。つまり、この改善点を修正すれば、ゴールに導くことは十分可能となるので、状況を把握した上で仮説を立て、改善していくことでサイトが評価されることにつながります。
例えば、時間をかけて調べ、作り上げた記事があるとします。内部リンクや外部リンクにも注意し、エビデンスとなるものも参考としてつけて公開したけれど、最後まで読んでもらえなかったとします。
なぜ、最後まで読んでもらえなかったのかは、アクセス解析を通して仮説を立てて検証することができます。
アクセス解析で分かること
アクセス解析ではサイトのさまざまな状態を把握することができます。
どこのページから入ってきたのか
まずは、どのページからサイトに入ったのか確認できます。
皆さんがよく利用するスーパーには入り口と出口が設定されていますが、他の場所から入ってしまうと特売商品や、買って欲しい商品が目に入らず、店側が想定する売り上げを左右してしまいます。そのため、どこから入ったのか、入り口となるページを確認することは非常に重要なポイントとなるのです。
入口が分かれば、その後どのページに移っていったのか分かりますし、記事の改善次第で他の記事への誘導も可能となります。
どのページで出ていったのか
入口の確認と同様に、どのページで離れてしまったのか、出口となるページの確認も必要不可欠です。離れてしまったということは、目的が達成されたか、物足りない、もしくは別な興味に移行していったことなどさまざまなことが考えられます。
出口となるページを改善すれば、出口ではなく別の記事へ誘導することもできるので、どのページで出ていったのか離脱したページの確認も行うことができます。
どんなキーワードでページにたどり着いたのか
入口が確認できるということは、どんな検索キーワードでそのページにたどり着いたということも把握できます。
キーワードが確認できたら、競合のページを確認し、検索順位が落ちないように記事の中身をさらに充実させることで、多くのユーザーの流入が見込めます。不足している情報がないかどうか、チェックして看板となるページの充実を図りましょう。
ホームページに滞在した時間
ホームページに滞在した時間というと、想像しにくいかもしれませんが、はじめていった場所を考えてみると、滞在時間の重要性が理解できます。
例えば、新しくできた商業施設に遊びに行ったとき、興味があるものがたくさんあると、予定よりも長くいろいろなお店をまわり買い物をします。
しかし、興味がなければ滞在時間も短くなるのです。つまり、ページを訪れたユーザーが興味を持ったかどうかを判断する材料になるのが、サイト内の滞在時間です。
検索ワードから入り、他の記事にも興味を持ちページを移っていったとしたら、必然と滞在時間は長くなりますが、入り口のページのみで離れてしまった場合、滞在時間は短くなります。
新規の訪問者かどうか
インターネット上にある記事は、検索キーワードやリンクによって目にすることになります。新規に訪れたユーザーか、それとも2回目以上のリピーターかも非常に重要なポイントです。これは、サイトの記事に興味を持ってもらい、新しい情報を求めていることが伺えるためです。
リピーターのユーザーがいる場合は、どこから入って、どこで出たのかをチェックし、より多くの記事を見てもらえるよう、内部リンクの見直しや記事の充実などを図ってサイトの滞在時間を長くさせる試みができます。
また、リピーターとなるユーザーの行動は、参考になる行動事例になるので、アクセス解析を意識するようになると、数字からサイトの流れが分かるようになります。
アクセス解析をする前の準備
アクセス解析は、事前の準備が必要不可欠です。それは、目的がない中でユーザーの動きを把握しても、改善する場所が分からないためです。
サイトの目的やゴールを明確にする
皆さんが利用するスーパーでは、入り口と出口があり、お客さんが買いやすいように商品がレイアウトされ、プラス@で買い足してもらえるような仕掛けが施されています。
例えば、タイムセールという表記やBGM、肉コーナーに鍋のスープを配置し、一緒に買ってもらえるような工夫が随所にあります。Webサイトの運営においても見てもらったユーザーにどのように行動して欲しいのかゴールを明確にするに必要があります。
サイトを作る目的は、何なのか。人材の採用なのか新商品の宣伝・販売、それとも会社の情報発信なのか、目的によってサイトの構成やゴールへの誘導が変わってくるので、サイトを作る目的を事前に明確にしてから作るようにしましょう。
アクセス解析ができるツール
アクセス解析は数字を見ながら改善点を見つけ修正を行うものですが、無料でできる代表的なものに、グーグル社が提供するグーグルアナリティクスとサーチコンソールがあります。
グーグルアナリティクス

グーグルアナリティクスは、グーグルのアカウントを作って登録をすれば、無料で利用することができます。
それぞれのページがどれくらい閲覧されたのか、どのページに移ったのか細かい情報を解析することができますが、初心者は少し難しく慣れるまで時間がかかります。
サーチコンソール

サーチコンソールは、同じくグーグル社が提供する分析ツールのひとつで、どのキーワードでページに来たのか検索ワードや、検索順位がチェックできます。
グーグルアナリティクスはサイトに来た後の動きが分かるのに対して、サーチコンソールはサイトに来る前にどのようなキーワードで検索結果に表示されているのか行動分析するのに役立ちます。
まとめ
アクセス解析というと難しい作業をイメージするかもしれませんが、お店の看板(サイト)を出して、どのように来てもらうか、そして来てもらった後どのように買い物や行動をしてもらうかを把握する大事なツールになります。サイトを持っている人は、アクセス解析の重要性を知り、サイト運営に生かしていきましょう。