SNSが炎上してしまった時の対処法と具体的に実践できる7つの対策

SNSはコストが安く、拡散力が高いことから情報発信のひとつとして取り入れている法人も増えています。一方で、投稿する内容によって、すぐに炎上してしまうのがSNSを運用する上で気をつけなければいけない点です。ここでは、炎上が起きてしまった時の対処法と今日からできる具体的な対策について解説します。

炎上とは

炎上とは、投稿のコメント欄に批判的な意見が集中してしまう状態です。火事のようにコメントが集まり、燃えあがることから炎上と言われていますが、実際に火や炎は見えません。否定的な意見やリツイートで拡散され、インターネット上で話題になることです。

炎上で受けるダメージ

誹謗中傷が集中することで、心理的、かつ経済的なダメージを受けます。法人なら信用が失われますし、一度ついてしまったマイナスイメージを払拭するためには、相当な時間と労力が必要になります。

マイナスイメージから株価が下がり、経済的なダメージにつながるケースも少なくありません。

炎上が起きてしまった時の対処法

もしも、管理しているSNSで炎上が起きてしまった場合、どのように対処したらいいのでしょうか。

原因を把握する

いつもよりリツィートが多いと感じた時や否定的なコメントを確認したら、なぜこのような現象が起きているのか原因を把握します。

不適切な投稿やコンプライアンス違反がないかどうか、特に政治的な投稿や、リアルタイムで話題になっているワードに対して見返し、原因を把握します。

また、アカウントが乗っ取られ、なりすましによる投稿も考えられるので、アカウントの情報を最初に確認しましょう。

状況によっては静観

SNSの炎上には、いたずらや特定の人が繰り返し攻撃してくるケースもあります。話題に便乗してくる人もいるので、原因を把握した上で、状況によっては静観し沈静化するのを見守ります。

方向性を決めて謝罪

炎上の原因が、投稿内容によるものだった場合、どのような謝罪内容にするのか方向性を決めます。

謝罪の方法には、謝罪のみを投稿する方法と、時系列で経緯を添えて謝罪する方法、そして正式な見解はホームページで掲載する旨を記載するなど、謝罪の方法にも種類があります。

謝罪の方法を間違えてしまうと、さらに炎上してしまう可能性があるため慎重に検討して方向性や謝罪後のシナリオを決めるようにしましょう。

被害が拡大してしまう事例

炎上に発展しそうな流れを見つけたら早期に対処が必要です。しかし、対応を間違えてしまうと被害が拡大してしまうため注意が必要です。

では、どんな方法を取ってしまうと被害が拡大してしまうのでしょうか。

初動の遅れ

炎上は火種が小さいうちに適切に対処できれば、被害を最小限に抑えることができます。その基本となるのが、状況の把握とどのように対処するかの初動です。

この初動が遅れれば遅れるほど、コメントが多くなり、目にする人も増えてしまいます。投稿に対するコメントは定期的にモニタリングし、変化があった場合には早めに対応するようにしましょう。

判断ミス

炎上が起きてしまった場合、原因を把握し、方向性を決めることが重要な判断になります。しかし、時には状況に応じて沈静化するのを静かに待つ(静観)ことで、炎上が収まるというケースもあるので、その時々によって慎重に判断する必要があります。

しかし、早急な対応が必要なのに遅れてしまう時や、不手際はなかったのに、不用意に謝罪してしまうと、事態を悪化させてしまい大炎上ということにもなりかねません。

ひとつの判断ミスが、収束になるか、それとも悪化させるかは紙一重になるので、原因を分析して慎重に方向性を検討するようにしましょう。

炎上に対しての認識不足

炎上は、初期段階での謝罪や、ユーザーに対しての反論、また、否定的なユーザーをブロックすることなど、間違った認識を持っていると、事態を悪化させてしまうケースがあります。

大事なのは、SNSを運用するチームで共通の認識を持ち、自己判断で対処しないことです。

炎上を予防する対策

炎上は信頼を失ってしまいますし、ついてしまった印象を取り戻すのに時間がかかります。ここからは、炎上を予防するための対策について紹介します。

SNSメディアポリシーを作成する

SNSのメディアポリシーとは、SNSを利用する際に、共通認識として定めたガイドラインです。方針やルールといった共通の見解を持つことで、目的が明確になり、投稿の内容や炎上の対策法なども協議しやすくなります。

SNSメディアポリシーは、公開することで透明性が図れる他、信頼の証ともなります。大手企業もソーシャルメディアポリシーを作成し、公開しています。

参考

投稿前にダブルチェック

SNSを投稿する際には、必ず複数人でチェックして誤字や脱字、そして不適切な表現がないか確認します

これは、法人の顔として発信するため、個人の投稿とは違うと意識を変えるためです。信頼を得るためには、表現方法はとても重要なポイントになるので、投稿前のダブルチェックを習慣化させましょう。

発生時のフローを作成

炎上は絶対に起きないとは言い切れません。

不測の事態に備え、炎上した場合を想定して、誰がどの役割を担うか、定期的に炎上した場合のシミュレーションを行い、日頃からトレーニングをしておきましょう。

そのためには、日々の投稿後の反応チェックと、フォローしているユーザーと、コメントしてくれるユーザーの確認、様子がおかしいと感じた場合の対処法などを定期的に確認します。

火種は早期に発見して対処する

投稿後のモニタリングは、反応をチェックして今後の投稿に活かす大事なツールになります。

定期的にモニタリングすることで、炎上になるかどうかの予想がつきますし、早期に発見したら火種は早めに対処することもできます。良い反応と悪い反応をチェックして今後の投稿に活かしていきましょう。

批判は早期に対応

投稿に対しての否定的な反応が多い場合、表現の仕方に不適切な部分がなかったか調査した上で、早めに対処します。

謝罪が必要なのか、それとも訂正したものを投稿するのか、ケースバイケースで変わってきます。

ユーザーの反応を見極めた上で、ベストな選択をして早期に対応するようにしましょう。

アンチコメントには反応しない

否定的な意見を書き込むアンチは、どこにでも出没します。事実と異なる書き込みは、訂正したい思いはありますが、定期的に書き込んでくるユーザーなのかをチェックして、基本的には反応しないのがベストです。

それは、反応を待っているケースが多いためです。火に油を注いでしまうことも十分考えられるので、アカウント名や、書き込みの癖などを把握して方針を話し合っておきましょう。

もちろん、ブロックするかどうかも非常に重要な選択になります。

対象の投稿は削除しない

炎上してしまった投稿は、記録を消したいという思いもありますが、削除してしまうと悪気があるから削除したと間違った捉え方をされ、さらに炎上してしまうこともあります。

炎上しても消さないことを前提に、ソーシャルメディアポリシーに則り、投稿前のダブルチェックを徹底し、炎上しない投稿を模索していきます。

炎上しやすいSNSは?

SNSは、文字で投稿するものや、動画や静止画、そして実名登録での投稿するものなど、いろいろな種類から選ぶことができます。それぞれ支持しているユーザーの年齢層が違うため、ターゲットが使っているSNSを利用します。

多種多様なSNSの中で最も炎上しやすいのは、リツイート機能があり、文字制限があるTwitterが一番炎上しやすいと言えるでしょう。

拡散力が高い分、炎上しやすいというリスクはありますが、上手に活用すれば注目度を上げることができます。しかし、画像や動画でも、炎上はないとは言い切れないので、どのSNSを活用する場合でも炎上対策は必要不可欠です。

まとめ

SNSの炎上は、誰もがリスクと隣り合わせの状態です。炎上する前の対策や、炎上しないための予防策を徹底することで、リスクを減らすことができます。今後もいろいろな種類のSNSが開発されていく見込みがあり、SNSを活用したプロモーションは需要が見込まれるので、今のうちからSNSに慣れ、対策を行ってその都度アップデートしていきましょう。