サイト運営の中でコンバージョンという言葉は聞いたことがあるけれど、意味について知らないという人も少なくありません。ここでは、ホームページやウェブサイトを運営している人向けにコンバージョンの意味と具体例、そしてコンバージョンの設定の仕方について解説します。
目次
コンバージョンとは
コンバージョン(Conversion)とは、変化や変換、転換という意味があり、web分野ではサイトが設定する目標に向けて行動を起こすことを言います。
多くの人がキーワード検索をして、ウェブサイトを閲覧し、気になるページに移動し読み進めていきます。しかし、気がついたら会員登録していたという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。本来の意図とは違い、無意識に行動しているのもコンバージョンへの誘導のひとつになるのです。
コンバージョンを設定する具体例
サイト運営の中で、ユーザーがサイトを閲覧しながら運営側が設定したゴールに行くことをコンバージョンといいますが、具体的にどのような場面がコンバージョンなのでしょうか。
商品の購入
分かりやすいコンバージョンの例として商品の購入があります。商品を買おうと思い検索する人もいますが、記事を見ていると商品のメリットが分かり、予定にはなかったけれど商品を購入するというケースもあります。
Webサイトを見て、納得し商品を購入するという流れが一番シンプルですが、少し興味があった人が、記事を見て納得し購入に至るというケースもコンバージョンになります。
見積もり依頼
サービスの金額が知りたい場合、複数のWebサイトを見てこの会社に依頼するかどうか、判断することからはじめます。
しかし、Webサイトを見ても見積もり依頼に至らないことも多々あります。それは、料金体系の分かりづらさや、運用してもらうイメージがつきにくいためです。
この会社にお願いしようと思うためには、サービスに対しての納得感が得られ、サイトを通して信頼できそうというイメージをもつことにより、見積もり依頼という具体的な行動に移ります。
会員登録
会員登録は、サービスを受けるための最初の手続きで、無料と有料のものがありますが、名前やメールアドレスを入力するものもあり、ハードルは高くなります。
しかし、登録後に得られるメリットが高いと判断した場合は、会員登録となるコンバージョンに達するのです。
メルマガ登録
メルマガ登録は、商品やサービスをもっと知りたいという人が情報収集を目的として登録します。メルマガは、メールアドレスの登録が必要なため、会員登録よりはハードルが低いものの、いつでも退会可能に設定しているものも多いため、コンバージョン率は高い傾向にあります。
資料請求
もう少し情報を知りたいけれど、データではなく紙ベースで知りたいという人も多くいます。資料請求は住所や名前を記載してでも、情報収集がしたいとう人や、気になっているが判断に迷う見込み客の獲得につながります。
資料のダウンロード
無料で資料のダウンロードができるサイトもありますが、メールアドレスを登録してダウンロードができるように設定してあるサイトもあります。
料金について知りたいけれど、資料にしか記載されていない場合は、メールアドレスを登録してダウンロードすることでしょう。これは、ユーザーの興味や関心を高めた上で、さらに設定した契約へとつなげるツールとして活用しています。
問い合わせ
サービスに自信があっても、営業で広めていくのには限界があります。
エリアを問わず広くサービスを知ってもらい、説明を聞いてもらう場所となるのが、問い合わせフォームからの連絡です。
これは、調査している見込み客以外の層からのコンタクトが期待できますし、会員登録や資料請求に抵抗があるが、サービスの内容について知りたいという人向けに、問い合わせ内容で事前に知りたいことを把握することができます。
採用
人材不足が深刻化する中、インターネットを使って宣伝し、採用する会社も増えています。しかし、ネット広告は予算をかけても人材が確保できるとは限りません。
Webサイトの中に設置した採用ページでは、社名や業種を絞ってページにたどり着く人や、求人サイトで募集を見つけた人が、職場の雰囲気や事業内容を確認にきたことが想定されます。
給与体系や労働環境について納得した上で、応募ボタンを押してもらえるかどうかは、キーワード選定と、コンテンツ内の導線が重要になってきます。
広告費を抑えつつ、魅力ある人材を採用したいという企業がWebサイト内に採用ページを設置し、人材の確保をする動きも増えています。
イベント申し込み
イベントの申し込みは、セミナーや勉強会などを開催して、顧客との接点を作りたいと思っている人に有効です。申し込みをするということは、知りたい情報が明確であることから、サービスや商品の紹介につながるためです。
コンバージョン設定の仕方
コンバージョンは、webサイトや法人によってゴールが違います。ひとつでもいいですし、複数のゴールを作ることも可能です。ここからはコンバージョンの設定の仕方について紹介します。
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キラーページを作る
商品の購入や見積もり依頼、問い合わせやイベントへの申し込みなど、コンバージョンを決めたら、最後の行動をとるためのページを作成します。
これはキラーページと呼ばれ、途中で離脱しないよう、サイドメニューなどがなく、縦長のデザインを採用します。導入部分ではユーザーの興味を引きつけ、本文に誘導し、問題提起と解決策を示した上で、ゴールとなる項目へつなげます。
導線を作る
キラーページにたどり着くためには、そのページに行くまでの道筋を整理しなければいけません。
検索キーワードで入った入口のページに内部リンクで導線を作り、検証しながら、どの導線が一番効率的にたどり着くかを検証していきます。
この検証には何度も修正が必要です。アクセス解析を見て、仮説を立て修正しながら確実にキラーページにたどり着く道を見つけていきます。
ボタンやテキストリンクを設置
コンテンツの入口から複数のページを経てキラーページにたどり着く最後の手段として、目立つようなボタンやテキストリンクを設置します。
キラーページへの誘導が強ければ強いほど、ユーザーは離れてしまうので、自然な形で移動してもらえるようテキストにリンクを貼ってキラーページに案内しましょう。
まとめ
コンバージョンとは、サイトを訪れたユーザーが設定したゴールに向かって行動することです。サイトを運営する上で、何を目的にするかで運用も変わってくるので、最初に目標設定をしてから、サイトの設計を考えるようにしましょう。
立ち上げた後でも、コンバージョンさせることは十分可能なので、ユーザーの動きを見て日々改善を繰り返していきましょう。