隙間時間を利用してインターネットでショッピングを楽しんでいる人も多いのではないでしょうか。インターネットを介したECサイトは、販売するものを問わず何でも買える時代になってきました。ここでは、ECサイトの種類と必要な機能、そしてECサイトにはどんな業務があるかについて紹介します。

ECサイトとは

ECサイトとは、electronic commerce siteの略で、インターネット上で商品の販売を提供するWebサイトのことを指します

広い意味では、電子商取引と呼ばれるオンラインのオークションやトレードなどを行うeコマースも含まれますが、ECサイト=インターネット上にあるお店と考えるとイメージしやすいでしょう。

ECサイトは、24時間365日集客が可能な上、販売員が常駐しなくても常にお店がオープンしている状態です。一方で、ライバルが多いので広告などのプロモーションが必要になるなど集客のための戦略が必要になります。

ECサイトの種類

ECサイトには、大きく分けて2つの種類があります。

ショッピングモール出店型

ショッピングモール出店型は、楽天やアマゾンが運営するサイトに自分の店を出店することです。

出店には、月額料やテナント料などの固定費が発生しますが、短時間で出店できあらかじめ構築されたサイトに必要な情報を登録すればお店を開店することができます。

一方で、毎月の売上に関わらず固定費が発生する他、ライバルが多いため価格競争をせざるを得ない状況もあります。

大手サイトのショッピングモールでは、あらかじめテンプレートが用意されているのでオリジナリティを出しにくいという点も苦労する点です。

自社型

自社型は、その名の通り必要な機能をプログラミングで設計し独自のサイトを構築することです。自社型には、無償で利用できるオープンソースを使って構築する方法と、必要な機能をレンタルできるASP(アプリケーションサービスプロバイダー)を使う方法。そして、クラウド型とパッケージの4種類があり、用途に応じて選ぶことができます。

ECサイトに必要な機能

ショッピングモール出店型は、ECサイトに必要な機能がすべて網羅されていますが、自社で作る場合、どのような機能が必要なのでしょうか。

最低限必要なのは、以下の6つです。

  • 商品検索
  • マイページ
  • ショッピングカート
  • 決済サービス
  • セキュリティ
  • 問い合わせ

これらは、購入する消費者に対して最低限必要な機能です。使いやすさを追求しリピーターになってもらうためには、以下の機能も必要不可欠です。

  • レコメンド機能
  • ソーシャルログイン機能
  • レビュー機能

さらに、買ってもらった消費者がどのような世代が多いのか、顧客情報を管理するために以下の機能も必要になります。

  • 顧客管理機能
  • 在庫管理
  • メール配信
  • 集客・キャンペーン
  • アクセス解析

普段何気なく使っているショッピングサイトでも、上記の機能を付けた上で、さまざまな工夫を行い、消費者の目に留まるような工夫やキャンペーンなどを行い、販売促進活動を行っています。

ネットショッピングを利用している人は、普段使っているサイトにはついているかどうか、そしてプラス@でどのような機能があるかどうかチェックしてみましょう。

ECサイトの運営内容

ECサイトは24時間365日、お店をオープンすることができますが、人の手でやらなければいけないこともあります。その作業は大きく分けて2つ。

フロント業務

フロント業務とは、商品の仕入れや管理、新商品の企画や新しいユーザーの発掘などのマーケテイングや広告出稿なども含まれます。ECサイトはライバルが多いため、常に試行錯誤を繰り返さなければ消費者の目に留まりませんし、リピーターになってもらうこともできません。

商品の管理と共に、新しいユーザーの開拓などもフロント業務に分類されます。

バックエンド業務

バックエンド業務は発注があった商品を梱包し発送する作業など、裏方の仕事です。商品の情報を登録する際、写真撮影やサイズの記載、細かいスペックを登録する作業も大事な業務のひとつになります。

ECサイトを使った事例

ここからは、具体的にECサイトを使った事例を3つ紹介します。

ライス・フォース

ライスフォース

ライス・フォースは、スキンケアを販売するブランドです。ライス・フォースは、日本以外の言語にも対応し、スキンケアの悩みやブランド別から検索できるなど、商品を探しやすい工夫が施されています。

商品数が多い場合、探しやすい工夫が必要となりますが、どのように分類し、配置するかもECサイトの運営では売り上げに直結する大事な施策の一つになります。

ライス・フォース

職人醤油

職人醤油

食生活には必要不可欠な醤油は、需要の多い商品のひとつです。家庭用の醤油は1000mlでお得ですが、使い切るまでに時間がかかりその分風味が落ちてしまいます。職人醤油は1/10サイズの100mlで全国にある蔵元を集約した100mlの醤油専門店です。

食材に合わせた醤油の紹介の他、お役立ちコラムなども掲載し、醤油に関心を持つ工夫が施されています。

100mlの醤油はフレッシュな状態で使いきることができるので、2ヶ月に1回配送される定期便のカテゴリーも充実しているので、固定客になってもらうこともできます。

職人醤油

石けん百貨

石けん百貨

石けん百貨とは、石けんの専門店かと思いきや、家電や寝具、ギフトなど幅広いジャンルを取り揃える専門店です。メーカーと消費者をつなぐ百貨店としてさまざまな商品を販売しています。

購入した人のレビューや売れ筋商品などの紹介も行っており、幅広いジャンルの中から選ぶことができます。

石けん百貨

ECサイトの市場規模

EC市場規模推移

経済産業省が公表した資料によると、BtoCと呼ばれる企業から消費者に対する電子商取引は、2020年の物販・サービス・デジタル系を合わせた市場規模は19.3兆円でした。それぞれの分類は以下をご覧ください。

物販系食品・家電・書籍・継承品等
サービス系旅行・飲食・チケット販売等
デジタル系電子書籍・有料音楽/動画配信・オンラインゲーム

ECサイト運営は、今後ますます需要が見込める市場です。

どの商品で勝負するか、そしてどの媒体で運用をはじめるかは非常に大事な一歩になるので、普段インターネットで買い物をする人は、買い物をする際に、他のサイトと比較するようにすると、視野が広がるでしょう。

参考:経済産業省

まとめ

ECサイトは、ショッピングに限らず生活の一部になっています。今後も物販以外にデジタルやサービス系の市場も拡大する見込みなので、検討している人は参考にしてみてください。