Webサイトの多言語サイトとは?必要な業種と多言語サイトを作る時の注意点

海外の顧客が増えている場合、その国の言語を使ったサイトを作る必要があります。しかし、既存のwebサイトを切り替えて多言語化するにはどのようにしたらいいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。ここでは、多言語サイトとグローバルサイトの違いや、多言語サイトが必要な業種、そして多言語サイトを作る時の注意点について解説します。

多言語サイトとは

多言語サイトとは、同じWebサイトを複数の言語で利用できるようにしたものです。英語や中国語、スペイン語にアラビア語など、ユーザーが使う言語に応じてサイトのデザインや文字情報などを最適化して作成します。

グローバルサイトとは

多言語サイトは、国ごとの言語と文化に応じたサイトを作るのに対して、グローバルサイトとは、全世界をターゲットとして作成しています。国や地域を絞っていないという点で、多言語サイトとは大きな違いがあります。

また、言葉だけを翻訳するため、文化や風習の違いから違和感を持ってしまい離脱してしまうというデメリットがあります。しかし、全正解対応のグローバルサイトでも問題がない業種もあるため、多言語サイトが必要な業種かどうかを判断する必要があります。

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多言語サイトが必要な業種

多言語サイトが必要な業種は、海外からの利用が見込める業種です。

例えば、宿泊業や観光業、観光に付随するレンタカーやバスなどを扱う業種も、海外からの利用客が見込めることから、多言語化に力を入れていく必要があります。

また、海外からの留学生を受け入れる大学や学校関係も、留学生やその保護者、そして日本の学校で働きたいと思っている教員希望者なども含まれます。

多言語サイトを作る時の注意点

多言語サイトを作る際には、いくつかの注意点があります。代表的な注意点は以下の5つです。

  1. 使う言語に合わせた表現を用いる
  2. 文化の違いを配慮する
  3. 日付
  4. 国に応じたSEO対策を行う
  5. 言語の切り替えは分かりやすい場所に設置

使う言語に合わせた表現を用いる

多言語サイトは、利用が多い国を把握した上で、使う言語に合わせた表現を用いる必要があります。

例えば、アメリカや中国、フランスなどではそれぞれ文化が異なるため、国に合わせた表現を用いなければページを訪れたユーザーは離脱してしまうためです。

使う言語ごとにページを使い分けるため、ターゲットとなる国を選び、同業のサイトをチェックしてどのような構造になっているのかを把握することからはじめてみましょう。

文化の違いを配慮する

国ごとに言語が違うように、文化の違いも存在します。日本では当たり前に行っていることも海外ではタブー視されているというケースも少なくありません。

その代表的なものが色です。中国では赤は情熱というイメージがあるのに対して、アメリカでは共産主義を表すカラーになります。

色や表現にも注意して、国に合わせたコンテンツを作るように心がけましょう。

日付

日本では日付の表記方法として、西暦と元号で表す2つの方法があります。

  • 西暦:2023年4月1日
  • 元号:令和5年4月1日

これに対して海外では月・日・年と表す国と、日・月・年などがあり、少しの違いですが、ユーザーがページを読み進める上でストレスになってしまう可能性があります。

細かい部分ですが、日付も言語化する国に合わせた表記を用いるようにしましょう。

国に応じたSEO対策を行う

多言語サイトは、作って終わりではなく作る前から国に応じたSEO対策を施す必要があります。

日本ではグーグルのシェアが高いので、同じ施策を施せばいいのかというとそうではありません。国によって支持されている検索エンジンが違うため、どこの国をターゲットにするかで変わってきます。

しかし、国ごとにSEO対策をするのは難しいものです。まずはグーグル検索セントラルを参考にしてみましょう。

また、コンテンツの中に、言語化する国のニュースを記事化する他、現地のサイトとの被リンクを貼ってもらうことも効果的です。被リンクを設置する際には、量よりも質が重視されるため、良質なコンテンツの作成を心がけると自然に被リンクが増えていきます。

多言語サイトを作る際には、軸となるコンテンツが重要となるため、多言語化する前に再度確認してコンテンツの質をあげるようにしましょう。

言語の切り替えは分かりやすい場所に設置

サイトによっては、複数の国からの流入が見込めるケースもあります。

複数の言語に対応するサイトを作る際には、言語ごとにサイトを作り、ユーザーが見たい言語を選択できるよう、分かりやすい場所にボタンを設置します。ボタンは、視覚的にも分かりやすい国旗を用いて多言語サイトであることを明記します。

多言語化する方法

多言語サイトを作る方法は、自社で内製する方法と、専門業者に依頼するという方法があります。

自社で内製

自社で行う場合、JavaScriptを用いて言語を追加する方法とワードプレスを使用している場合、プラグインを使用して言語化することができます。

どちらも、どの部分を翻訳するのか場所を決め、対応する言語を選定します。言語を決めたら、URLを作り言語化します。

自社で内製する場合も、上記の注意点に記載したような、文化の違いなどに配慮して修正していきます。

外注依頼

多言語サイトを外部に依頼する場合は、言語ごとにデザインを変えてもらい、翻訳機能では伝えきれない文章を修正してもらいましょう。

外注で多言語サイトを作る費用は、専門的な知識が必要なため、ホームページを制作するよりも高額になります。しかし、多言語化することで、海外の需要が見込めるなら費用対効果としては検討する余地があります。

まずは、複数の業者から見積もりを依頼し、提案内容を聞いた上で検討してみてください。

まとめ

多言語サイトは、顧客となるユーザーが世界に拡大されるため、ビジネスチャンスが広がります。自社で作ったとしても、本当に伝えたいことが翻訳されているかどうかは、判断しづらいので、投資をしてプロに依頼して言語化サイトを作ってもらいましょう。