伝票に使われる紙の構造

 事務の仕事や営業をやられている方は、複写の伝票を使用したことがあると思います。最近ではミシンの入った白い紙にプリントアウトして使用するようなものもありますが、複写物の伝票はまだまだ存在しています。
 感圧紙の複写伝票はどういうものかと言いますと、上用紙・中用紙・下用紙と三種類から構成されていて、2枚複写の場合は上用紙と下用紙の構成です。伝票が4枚で1セットだったら上用紙が一枚・中用紙が2枚・下用紙が1枚となります。つまり、1セットの枚数が増えるということは、中用紙の数が増えていきます。このようにセットされた複写の用紙の上用紙に筆圧をかけると、中用紙が反応して文字を転写します。続いて下用紙も同じく反応して文字が転写される仕組みになっています。あくまでも圧がかかって写るので、多くても7枚複写までが限界です。
 仮に下用紙と上用紙を逆にして筆圧をかけた場合はどうなるでしょう。答えは反応しなく文字は転写されません。その他、ある部分だけ文字が転写されないようにすることもできます。減感インキという特殊なインキを写ってほしくない部分に印刷します。するとその部分だけ印刷されないようになります。
 転写される色の多くは青色(青発色)ですが、黒色(黒発色)や赤色(赤発色)も存在します。このような仕組みで複写の伝票は作られています。
 皆さんに注意していただきたいのは伝票の取り扱い方です。そもそも伝票とは単価が書いてあったり、領収書であったりします。仕事中によく伝票の数字をみて確認する場面がよくあると思います。意外と重要なことが書かれている伝票ですが、扱い方は結構雑に扱っていませんか?1つだけ注意していただきたいことがあります。それは、日光に長い時間当てないことです。特に営業の方や、トラックの運転手さんなど、伝票をダッシュボードに置いたりしていませんか?
厚い場所や日光にさらされると色がすぐ飛んでしまいます。どうしても日光に当たるところで使わなければいけない場合は、カーボン紙を利用した複写伝票をお勧めします。
  以上、複写伝票の感圧紙のお話でした。